ビタミンについて🍋
アスリートは身体的・精神的なストレスを感じる場面が多く、それも慢性化しやすいです。質の良いトレーニングを積んでいくためにはそれらのストレスに対抗していく必要があります。
そのために積極的に摂取してほしい栄養素は、数あるビタミンの中でも抗酸化物質として有名な「ビタミンC」と「ビタミンE」です。
<効果・役割>
私たちは呼吸によって常に酸素を体内に取り入れて、その酸素を使って食事で摂った栄養素を燃やし、エネルギーを作り出しています。この過程で取り入れた酸素の約2%分が強い酸化作用を持つ活性酸素に変わるといわれています。この活性酸素はもともと、強い攻撃力で体内に侵入したウイルスや細菌を退治するという大切な役割があります。
しかし運動をすると酸素の消費量が増え、必要以上に増えすぎた活性酸素が健康な細胞まで傷つけ、酸化、破壊させてしまうのです。
ビタミンCには増えすぎた活性酸素を速やかに分解する強力な抗酸化物質です。
またビタミンEは、不飽和脂肪酸が活性酸素の影響を受け「過酸化脂質」に酸化されるのを防ぎます。
ビタミンCにはビタミンEの消費を減らす効果もあるため、どちらかのみを摂取するのではなく両方をバランスよく摂取することで、相乗効果による強い抗酸化作用に期待できます。
運動量が多くなるほどビタミンの必要量も増えるので、特にアスリートは積極的に摂取していただきたいです。
これからの季節はアスリートでなくとも、風邪予防や体調管理のために摂取していきましょう。
<摂取量>
ヒトはビタミンCを体内で作ることが出来ないため、成人では1日の推奨量が100mg(2015年版食事摂取基準)と設定されています。また、通常の食事による過剰摂取の報告はないため、耐容上限量は定められていません。(日本人のビタミンCの1日の摂取量の平均は、平成27年国民健康・栄養調査によると97.9mgでした。)
ビタミンCが不足すると壊血病、皮下出血、骨形成不全、貧血になるおそれがあります。ビタミンCは水溶性ビタミンであり、余剰分は尿と一緒に排出されるため過剰症はないとされてきました。
しかし、一過性の下痢や頻尿、発疹といった症状が見られる場合もあるとの報告もあります。たくさん摂取しようとして、むやみにサプリなどによって過剰に摂取することには注意が必要です。
<調理損失>
ビタミンCは水溶性であり、水に溶けやすく熱に弱く、更に空気によって酸化されやすい特性を持っています。
調理によっての損失を少なくするためには
・野菜の切り口からの損失を防ぐために切り口をできる限り小さくすること(丸ごとの調理が効率的)
・茹でる調理の際はたっぷりのお湯で少量をさっと茹でる。
・スープや鍋料理などで汁ごといただく
・酸化に対しては、空気に接する時間をできるだけ短くするために、収穫したらなるべく新鮮なうちに食べること、調理したらすぐに食べることが重要
などの工夫でビタミンCの調理損失を防ぐことが出来ます。
<多く含む食品>
ビタミンCは、ブロッコリー、ほうれん草、ピーマン、パプリカなどの色の濃い野菜、サツマイモやじゃが芋にも含まれています。柑橘系の果物やイチゴも多く含んでいます。
ビタミンEはオリーブオイル、アーモンド、うなぎ、さんま、あじ、さば、かぼちゃ、ほうれん草、菜の花などに多く含まれています。
栄養素の効果を知り、効率的に摂取できると良いですね。
何かの参考になればと思います(^^)/